『現代に舞い降りた天使たち』第2弾。
今回はガイ編です❤
さて、ここのガイはどこで働いているのかなぁ?
なんとなく、想像付くかもしれませんねぇ^^
そんなことを思いつつ、お読みいただくとまた楽しめるかと……。
そして、ある方がガイの働くお店にやってきます。
さぁ、それは誰なのか?
想像力を働かせて、読み取ってくださいませね❤
正体がわかってから読み直すと、また違った感覚になるかも?^^
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◆ガイの出会いの日〜懐かしき人に……
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「ありがとーございましたー!」
元気な声が響き渡る店内。
長い髪の毛を束ねて後ろにまとめた姿で、所狭しと動き回っている。
時々勢いが付きすぎてヘマをすることもあるが、明るさと元気の良さで、この店の人気者だった。
やんちゃ者の印象しかなかった彼が、こんなにも生き生きとしながら働いているなんて――誰が想像しえただろうか?
やはり、好きなものに囲まれているこの職場が、彼にはあっている――そう言うことらしい。
「いらっしゃ……あっれぇ? めっずらしー人が来るもんだなぁ」
知己の友人の一人の顔を認めて、相好を崩す。
訪問者もまた、彼の姿を見て笑みを漏らしていた。
「元気でやっているみたいだな。それにしても、ガイがこんなところで働いているなんて……想像もつかなかったよ」
「へへ。ここはオレの聖域さっ! なにしろ煩いレ……い、いや。好きなものがいっぱいだから、嬉しくてね。毎日天国みたいなんだっ」
嬉しそうに顔を綻ばせて、ちょっと得意げに言うその顔は、いつもよりも少しだけ大人びて見えた。
「そうか。ここがおまえには合っているってことなんだな。良かったじゃないか」
「ありがとっ! ところで、今日はお客さん?」
「え? あ、あぁ。そうだった。忘れるところだったよ。確か予約入れていたはずなんだが……」
「予約? ちょっと待って」
そう言うとカウンターの中に入って、伝票を探している。
「あ、あったあった。これかな?」
言いながら、確認のためにそれを見せる。
「どれどれ? あぁ、それで間違いはないみたいだ。けれど、ちょっと早かったかな?」
覗き込みながら、時間を確認する。
予定の時間より、5分ほど早かったようだった。
「少し待っててもらえれば、熱々のところを持ってけるぜ? オレ、今フライ任されてるんだ」
得意げに言いながら、ちらりと彼を見る。
少し驚いたように瞳を見開いた後、にっこりと微笑んだ。
「そうか。ならば、少し待つとしよう。ガイの腕前を拝見しようとするかな」
「おう! ちょっと待っててくれな!」
やんちゃな顔つきは、昔ながらのものなのに。
いつの間にか大人になっていたような気がして、なぜか少しだけ淋しい気分になる。
ちょっとだけ危なっかしそうな手付きに、少しだけはらはらしながら、それでも口を出す事はなかった。
一部始終を見守るだけ――そう、思っていたからかもしれない。
他の人たちもいるのに、そんな風に見えないくらい、ガイの行動は目に映る。
時折嬉しそうに、時折厳しい顔をしながら、頭に叩き込んだ手順で注文通りの物を作っていく。
ガイの行動を見ているうちに、時間の経つのを忘れてしまっていたようだった。
「はい、お待たせしましたー」
得意げな顔と笑みに、こちらもついつい嬉しくなった。
「頑張ってるんだな。見直したぞ」
「へへっ。オレだってやればできるってものだよっ!」
「まぁ、張り切りすぎてヘマはしないようにな」
「なっ!? ……もしかして、見てた?」
恨めしそうな瞳で見上げる顔に、いつもの表情を見つけた気がした。
「おまえなら、勢いつきすぎて――と言うことが、鷹揚にありそうだからな」
「ちぇっ。見抜かれてたか」
拗ねた顔をしても、それは一瞬。
ゴウがいつもしていたように頭を押さえつけられなくても、自分の感情をコントロールできる術を身につけていたようだ。
そんな微笑ましさにくすりと笑い、思わず頭を撫でていた。
「やめろって! オレはもう子供じゃあないんだからよぉ」
「すまんすまん。まぁ、またくるよ。今日はありがとう」
「いえいえ。これもお仕事ですからっ!」
すっかり店員の顔になったガイが、「スマイル」を振りまく。
「じゃあ、これ」
と代金を渡し、踵を返す。
「ありがとーございましたー」
ガイの声が背中を押す。
ちらりと振り向いて笑顔で片手を挙げ、そのまま彼は街の雑踏へと紛れ込んでいった。
久し振りに見る友の顔に、少し嬉しくなった。
今日は、帰ったらみんなに話してやろう。
そんな思いが、ガイの胸の中に浮かんだ。
店じまいの時間。
ガイはいつも閉店間際まで担当している。
男の子だから――と言うのもあるが、やはりこれは、美味しい目にあいたいから……と言う思惑もまるっきりなかったわけじゃあない。
「ガイって、ちゃっかりしてるんだから」
そう、マヤにも笑われた。
たまーに、残り物が出たときがあった時、それの権利を主張できるというのもひとつの特権だろう。
今日、久々にその恩恵に預かれる時が訪れた。
別に彼に会ったから――と言うわけではないだろうが。
そんな、ちょっとほくほくした気分で帰途につくと、みんなが既に家にいた。
いつもの光景、いつもの食卓。
けれど、ここにいない人もいるわけで……。
そんな淋しさも、今日は感じなかった。
胸の奥に生まれた、ちょっとだけ暖かい思い出が、ガイにはあったから。
「たっだいまー。なぁなあ、聞いてくれよー!」
嬉しそうに顔を綻ばせながら、みんなのいるところへ一目散に駆け寄っていった。
「なんです? ガイ。ほら、手を洗ってらっしゃい」
「まったくだ。話はそれからでも遅くはないだろう?」
「そうですね。まずは身支度を……」
「あぁ、もう! せっかく人が感動を伝えようとしてるってー言うのにっ!」
「じゃあさ、早く手を洗いに行こうよ。ボクも付き合うよ」
「さっすがマヤだぜ。ありがとな!」
「早く行こっ!」
ガイの怒りの矛先をやんわりと別の方向へ向けるのが、マヤは得意としているのかもしれない。
仲が良いと言うのも、もちろん手伝っての事なのだろうけれど。
「で? どうしたんだ?」
ガイとマヤが揃って戻ってきたところで、ゴウは話を切り出した。
一瞬、何を言われているのかわからなくて、きょとんとした顔になる。
「さっき、聞いてくれって言ってただろう?」
やれやれといった顔で、首をすくめた。
レイもシンも顔を見合わせながら苦笑いをしていた。
「あ! そうそう! 今日さ、ルカに会ったんだよ!」
「ルカに?」
ゴウとレイが同時に声を上げた。
「外でか?」
「まさか、お店に?」
「そっ! そのまさか。予約してたらしくて、それを引き取りに来たってワケなんだけどさ。驚れーたよ」
「へぇ……そんなお仕事までしているんですね。いったいどういう……」
「確か、どこかのお屋敷の執事をしていると。そう聞いてますけれど……」
記憶を辿るように、シンが首を傾げながら言葉を紡いだ。
「お屋敷……ですか……」
なぜか落胆の色を隠せないままに、呟くように言葉をなぞるレイ。
「なんでそんなところに住み込んでいるルカがおまえのところに?」
不思議そうな顔のままでゴウが尋ねた。
「別にオレのとこに来たわけじゃないって。商品を引き取りに来たんだから」
「まぁ、そう、なんでしょうけれどね」
少なからず動揺した声音で、レイが同意する。
「そーそー」
と、なぜか胸を張って答えるガイ。
「それで? ルカさん元気そうだった?」
愛くるしい大きな瞳をくるくる回しながら、マヤが聞いてくる。
マヤにとって――いや、マヤとキラの兄弟にとって、ルカもまた、昔からの大切な人の一人だった。
「あぁ。いつもと変わらないくらいだったぜ。特に変わったところはなかったみたいだったけど」
「そっかぁ。久し振りに会いたいねー」
嬉しそうに言うマヤに、ガイは問う。
「マヤは会わないのか? 街中でとか……」
「だって、ボクはあまりあちこち行ける様なお仕事じゃあないから」
「そっかー。いや、そうだよなー」
「それに、どうせならゆっくりとお話したいじゃない? だから、あまり街中であったとしても……ね」
「まぁ、それもそーだな」
今日の出会いだって、ルカが予定の時間よりも早めに着たがゆえに、かなったことだ。
早々、そんなときがあるわけじゃあない。
ある意味偶然が呼んだ出会い――みたいなところがある。
それゆえに、そんな出会いに嬉しさもひとしおだった。
夕餉の会話は、そのときのルカの事で持ちきりだった。
しばらくルカとは会っていないというレイは、そのガイの話に耳を傾けながら嬉しそうにしていた。
いつか必ず会えるだろう――そんな思いに心を馳せていたのかもしれない。
それぞれに思いを抱えて。
皆は眠りにつく。
ある者は楽しそうに。ある者は思いをかけつつ。ある者は昔のことを思い出しながら……。
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働いているお店に現れたルカさんは、大きなお屋敷の執事さんとして住み込みで働いているという設定。
あ〜、でも、緑川さんが執事だったら……なんか凄いな(^▽^*)って、それは中の人だっ!
ちょっと想像力を働かせながら、2度3度とお読みください❤(強制ではありませんが)
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